ギリシャやローマ時代の建物
それぞれの建築様式の特徴は?
建築はどのように発展してきたのか
現存する建造物からその謎を紐解きます

イタリアには多くの歴史的建造物がある。
時代ごとに様々な様式の建物が作られ、
当時の時代背景を色濃く残している。

ギリシャ様式とローマ様式の建造物を例に
それぞれの建築様式の特徴を確認してみよう。

どのように発展し、空間を創造してきたのか。
ギリシャ建築から辿ってみよう。

『ギリシャ建築』

はじめに、南イタリアのパエストゥムにある神殿を例にギリシャ神殿の特徴を見ていきましょう。

◆ネプチューン神殿(パエストゥム)

サレルノから電車で約30分のところにある小さな町に、古代ギリシャ建築の最高峰ともいえる遺跡が現存しています。紀元前6世紀ごろから神殿などが建設されたこの地域は、古代ギリシャ植民地とイタリア原住民族の境界線でもあり栄えていました。
写真はドーリア式の「ネプチューン神殿」で、3つの中で最も保存状態が良く、神殿全体の姿を見ることが出来ます。

ギリシャ建築に見られる特徴として以下のようなものが挙げられます。

―特徴
1. 主な材料は石。石材が大きく、石と石の接着面はぴったりと接している。

この時代に作られた建造物を見てみると、一つ一つの石材がとても大きく、また、石と石との接着面が綺麗にぴったりと合うように作られていることが分かります。大きな石材を用いながらもミリ単位での加工が必要とされ、職人の高度な技術を必要としました。

2. 大量の柱が使われている。

現代の建物と大きく異なる点は多くの柱が存在することです。梁に用いられているのが巨大な石材の為、その重みに耐えられるよう石材で作られた柱を多く必要としました。

3.ドーリア式の柱が見られる。

図は、ギリシャ建築に見られる主な柱の様式で、古い順に左からドーリア式、イオニア式、コリント式と並んでいます。パエストゥムの神殿の柱は左のドーリア式が用いられています。飾りっ気のないシンプルなデザインですが、よく見ると上部になるにつれて若干細くなっており、バランスの取れた柱となっています。時代が新しくなるにつれ、柱も装飾のあるデザインになっていきます。

―その他ギリシャ建築の神殿が現存する都市
セジェスタ、セリヌンテ、アグリジェント(全てシチリア島内)など

神殿の他にも、以下のような巨大な劇場が各地で作られました。

◆ギリシャ劇場(シラクーサ)

この劇場は紀元前3世紀頃に造られ、シチリア1の大きさを誇ります。岩山を削り出して作られ、直径138mの半円がすり鉢状に重なっています。当時の収容人数は1万5000人ともいわれていますが、観客席や建物はオルティージャ島の要塞建材に調達されたため、現在の規模は当時の約半分以下となっています。夏の週末の夜には古代劇やコンサートが頻繁に開催されています。

―その他ギリシャ建築の劇場が現存する都市
タオルミーナ、セジェスタ(全てシチリア島内)など

『ローマ建築』

次に、ローマのフォロ・ロマーノにあるティトゥス帝の凱旋門を例にローマ建築の特徴を見ていきましょう。

◆ティトゥス帝の凱旋門(ローマ)

ティトゥスの凱旋門は、現存するローマ最古の記念門と言われており、フォロ・ロマーノの一角にあります。アーチの裏や横の部分に描かれた装飾も繊細で見応えがあります。

―特徴
1.ギリシャ建築で用いられたような柱とともにアーチやドームなどの曲線が見られる。

ティトゥスの凱旋門にはギリシャ建築の特徴であるイオニア式とコリント式を合わせた、装飾豊かな柱がモニュメント建築として初めて用いられました。ローマ建築ではギリシャ建築を基盤とし、さらに発展したローマ的な建築が確立していきます。この頃からアーチやドームなどの曲線が頻繁に見られるようになりました。

2.運搬や加工のしやすい大きさの石やレンガを使用されている。

アーチやドーム状の建物が建てられるようになった理由の一つに、加工のしやすい大きさの石が使われるようになったというのがあります。ローマのコロッセオを例に見てみましょう。

◆コロッセオ(ローマ)

コロッセオは80年に完成した円形劇場です。4階建てで、下の層からドーリス式、イオニア式、コリント式の柱で飾られています。コロッセオをよく見てみると石材が積み上げられて建てられているのが分かります。ギリシャ建築と比べると一つ一つの石材は小さく、このおかげで運搬や加工がより効率的にできるようになったと言われています。

そして、ローマ建築が発展した大きな理由が「コンクリートの発明」です。

3. コンクリートが発明された。

運搬や加工がしやすい石材が利用できるようになったのも、それにより曲線のある建築物を作れるようになったのも「コンクリートの発明」なしにはできなかったことでしょう。コンクリートはカンパニア地方産出のポラゾナと称する火山灰土、石灰、石やレンガ片、水を混ぜ合わせて作られたものでした。現代のコンクリートの寿命は50年から100年程度と言われている中で、その何倍もの強度を誇るローマのコンクリートのおかげで、ローマ建築はより芸術的で頑丈な建物を建てることが出来ました。

◆パンテオン(ローマ)

パンテオンはローマ建築の中でも、最も完全な状態で残る建物として一目置かれている世界最大のコンクリートおよび石造りの建造物です。ミケランジェロが「天使の設計」と称賛したことでも知られています。正面の入り口はギリシャ建築を思わせる柱が並び、内部はサン・ピエトロ大聖堂をしのぐ大きなクーポラで覆われています。クーポラは上部に行くにしたがってより軽量の材料からなるコンクリートが使用されています。

◆マルケルス劇場(ローマ)

写真のマルケルス劇場はコロッセオのお手本ともなったといわれる劇場で、ヴェネツィア広場をぐるりと周り、カンピドーリオの丘を左手に見ながら歩いていると突如現れます。紀元前11年頃の古代劇場で、当時は1万5000人を収容できる規模でした。土台の2層のアーチ部分がローマ時代に造られたもので、その上に、ルネッサンス後期の建物が16世紀に増設されました。上部の増設された建物は現在も住居として使用されています。2,000年以上も前に造られた建物が今も住宅の土台として利用できるほど、ローマのコンクリートは頑丈なものであることが分かります。

―その他ローマ建築が現存する都市
ポンペイ(南イタリア)、ティボリ(ローマ近郊)など

 

いかがでしたでしょうか。

ギリシャ建築からローマ建築まで建築様式を見ながら、現存するイタリアの貴重な建造物を見てきました。
先人の知恵と技術を取り込みながら発展し、そこからまた新しい建築様式が生まれることがお分かりいただけたかと思います。

現地に足をお運びの際には、ぜひ間近でたくさんの歴史的な建物を観察して、更にたくさんの発見をしていただきたいです。

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